展示内容:作品サイズ 20×24in 10点、16×20in 5点 出展予定 type C print
作家略歴 |
小山 貢弘
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1980年 |
東京生まれ |
日本大学文理学部ドイツ文学科卒業 |
東京綜合写真専門学校卒業 |
同校研究科卒業 |
作家コメント
多くの植物は競い合い、大地に根を張り、春には芽を出す。
地球が始まって以来、繰り返されきたことである。
そこには当たり前のことであるが、管理人はいなかったはずだ。
ただ、永遠と自然の摂理がそこにあり、淘汰が繰り返され、必然的に強い種子が大地に根を張る事を許される。
共生という言葉通り、程度の差こそあるが、人々は彼らと共にあった。
その始まりはおそらく人が人として生活を始めた頃である。
そして共生はもちろん現在も続いてはいる。
だが、その言葉を聞く事はあまりなくなり、かわって、保護という言葉をよく耳にするようになったように思う。
それは管理を越えて保護になっていった。
日本の各地の自然は、人の手が入っているものである。
原生林なのかというと果たしてどうなのだろうかと疑問符は生じる。
生態系保護区域と称され、ただ根付いた種子はそこに貧弱な幹を
広げ、台風が来る度になぎ倒され、新しい芽がその幹から生えている。
その光景はどのように映るだろう。
いや、どのように感じるだろうか。
見過ごされたかに見えた場所で、どうやら護岸工事が始まっている。
そんな顛末になるのではないかとふと思う。
小山 貢弘