若いころから映画の魅力にのめり込んだ飛田は、今までに見た映画のワンシーンをミニチュアとして再現し、それを4×5の大型カメラでインスタントフィルムを使った作品を作り続けてきました。膨大に作り続けられた作品は、07年に初めての個展で発表され、09 年、当ギャラリーにおけるグループ展「シネフィルと写真」でさらに展開されました。ミニチュアによって詳細に再現されたシーンは「つくりもの」のぎこちなさと、「まがいもの」の奇妙なほんものらしさ、それに飛田の執拗な映画への「愛情」が混在した異様な断片となって私たちの脳裏に焼き付きます。
今回の作品は具体的な映画のシーンではありませんが、作家が映画からあるいは写真からあるいは実際に外に出て収集した素材によって作り上げたミニチュアの風景を、モノクロのインスタント写真によって構成しております。ぜひご高覧いただきますよう、お待ち申しあげております。
個 展
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2007 |
「日々のサンプル―ミニチュアによる―」 ギャラリー山口 |
2009 |
「IN A LONELY PLACE」 ギャラリーメスタージャ |