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2013年9月30日(月)−2013年10月12日(土)

伊藤大輔写真展『FAVELA(ファベーラ)』

13:00-19:00 祝日開廊・日曜休廊

作家略歴    作家コメント

© daisuke ito


展示内容 : 展示作品:モノクロ写真 約20点展示予定


私は子供の頃の伊藤大輔が知りたい。彼は愉快で、エネルギッシュで、打算がなく、喜びに満ち溢れている。クセのある 性格の持ち主であり、それは我々が日本人に対して抱く以前のイメージとは程遠くかけ離れている。私が片言の日本語を話し、スペイン語を理解できないということを彼も最初から知っている。しかし意思疎通をはかろうとする際、理性を失うほどに彼の親切心があまりに強過ぎる為か、日本語ではなくスペイン語で話しかけてくる。そして彼は少し落ち着き、我々は日本語で話し始める。

伊藤大輔は子供の頃からこんな感じだったのか?中南米で10年も過ごした年月が彼のこんな人格を形成したのか?それとも、彼は成長段階で中南米で生きる必要性を感じ、そこで生きる必要があったのか?

彼はリオ・デ・ジャネイロのファベーラ(スラム街)に6年も住み、メキシコでは娼婦の写真を撮り、キューバではボクシングジムの写真を撮った。

写真は格別にロマンティックであり美しい。

text by Mark Pearson, director of ZEN FOTO GALLERY




     

作家略歴:

  1976年宮城県仙台市生まれ。明治大学卒業後、スペイン・バルセロナのIDEPにて2年間写真を学ぶ。
その後2002年に中南米に渡り、ブラジル・リオ・デ・ジャネイロのスラム街シャペウ・マンゲイラにて活動を開始し、写真家となる。
現在、妻と娘の三人でリオのファベーラ(スラム街)に在住。


Awards:

2009   "Mainichi Newspaper Award" in the 10th Ueno Hikoma Award, Japan
  2010   Shortlisted for Sony World Photography Awards in Professional Sport category
    Honorable Mention, Lens Culture International Exposure Awards
      Honorable Mention, The 2010 International Photography Awards
  2011   Lucie Foundation Scholarship
      Burn Magazine Emerging Photographer Grant 2011 FINALISTA
      2st Place, Prix de la Photographie Paris
      Honorable Mention, The 2011 International Photography Awards
      Overseas Training Grant for Emerging Artists, Agency for Cultural Affairs, Japanese Government(文化庁 新進芸術家海外留学制度研修員)
  2012   The PGB Photo Award 2012, Picture Story of Year Sports 2ND Place
    Honorable Mention, Prix de la Photographie Paris
      Honorable Mention, Premio Brasil Fotografia 2012
  2013   1st Place, Prix de la Photographie Paris



作家コメント:

リオ・デ・ジャネイロには1000以上ものファベーラ(スラム街)があるといわれている。

その人口はおそよ150万人。リオ市に住む4人に1人がファベーラの住人だ。

ファベーラは長い間、麻薬犯罪組織と自警民兵によって支配されてきた無法地帯だった。

いつもは穏やかで海の見える高台に位置する美しいファベーラが一気に戦場と化すその姿はまさにカオス(混沌)だ。

今、2014年のサッカーワールドカップ、2016年のオリンピック開催を控えブラジル政府はファベーラ内の一掃作戦に躍り出た。UPPと呼ばれる治安維持警察が設置されるなどファベーラは日々刻々と変化している。